私が今の会社に入社したばかりのとき、
社訓が壁に貼ってあり
そのうちの1つに以下のようなことが書いてあった。
『クリティカルで余裕のないスケジュールこそ、真に余裕のあるスケジュールである』
はああ???
何言ってっか全くわかんねえぞ。
私はそう思っていました。
長期プロジェクトのスケジュールを立てるとき、
・バッファを持たせて余裕をもったスケジュールにするべきか
・それともクリティカルでかつかつなスケジュールにするべきか
みなさんはどっちが良いと思うだろうか。?
普通はバッファを踏まえて余裕のあるスケジュールを立てるのが一般的だと思う。
でもあの社訓・・・一体何が言いたいんだろう
(社長に直接聞くこともできず悶々)
『クリティカルなスケジュールは余裕のあるスケジュール』
一見矛盾している。
会社員エンジニアとして働き始めてある程度年月が経った今
少しだけこの意味が分かってきた気がする。
私が考えたのはこうだ。
最初に出てきている「スケジュール」と2回目に出てきている「スケジュール」は若干違うものを指している。
※下図参照
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1つ目のスケジュールは赤文字で書いたスケジュール
2つ目のスケジュールは黒文字で書いたスケジュール
売り上げをたてるために、1年間に3つのプロジェクトを完遂しなければいけないとする。
その場合、各々のスケジュールを余裕を持たせて長く引いてしまった場合、
各プロジェクト間のバッファが少なくなってしまい
準備期間やリリース後作業期間が短くなってしまうと言うことだ。
もっと視野を広く持てと、そういうことですよね社長!?
なるほどなるほど!!!
じゃあこの各々のスケジュールは圧縮して常にクリティカルにしておけば
パーフェクトなのか!!というと、そんなわけないのである。
クリティカルなスケジュールにすると、
何か問題が発生した際にリカバリが効かなくなってしまうのだ。
そうなると最後、次のプロジェクトの準備期間がなくなるどころか、
炎上したプロジェクトを鎮めるために次のプロジェクトを犠牲にしなければいけなくなってしまうのだ。
ちくしょう、経営陣や営業は数字のことばっかり気にして!
クリティカルなスケジュールにして詰め込みに詰め込んで売り上げをたてろってか。
でも現場のメンバーは納品物の品質を気にして余裕持ったスケジュールにしろと。
こりゃあ中間管理職は辛いよと言われる理由が分かるな!😢
じゃあバランスだ!!
結局何事もバランスよくいくのが最適解ってもんだ。
・・・と思って程よい塩梅のスケジュールを立ててもダメなのである。
何がダメなのか???
一言でいうと「メンバーはスケジュール通りにしか動かない」ということだ。
ある程度余裕を持たせたスケジュールにすると、
メンバーはそのままある程度余裕をもってのんびり作業をするのである。
余裕があるから前倒して作業!!なんてしてくれないのである。
困ったもんだ。
つまり
・余裕のあるスケジュールにする利点は問題発生時のリスクヘッジになること
・クリティカルなスケジュールにする利点はメンバーに余裕がないことを意識してもらうこと
どちらをとるか、究極の2択である。
さて、長くなったが実はここまでは全て前置き。
私が言いたかった結論はここからである。
プロジェクトのスケジュールを立てるときはこうしろ!!
1.メンバーに見せるためのスケジュール
2.真のスケジュール
上記1と2を作っておく。
1は超クリティカルでカッツカツのスケジュールにしておくのだ。
もしこれが上手くいってそのまま実施できれば万々歳。
2は余裕を持たせたスケジュールにする。
お客さんと認識を合わせたマスタスケジュールがあるならば、それが2ということになる。
必ず1と2は必ず乖離させておくのだ。
もし問題が発生した場合は、2のスケジュールとのバッファを使って1をリスケするのである。
重要なのは、まかり間違っても2をメンバーに見せないこと。
皆でギリギリのスケジュールを潜り抜ける一体感を持って仕事をしてもらうんだ!
これこそ長期プロジェクトのスケジュールを立てる際の最適解だな!
わっはっは!!
どんどん薄汚い大人になっていく気がするなあ・・・。
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